自治省がまとめた『図説 地方財政(平成十年度版)』(東洋経済新報社)によると、一般会計に占める借金の返済額の割合を示す公債費負担比率が一五%を超えると黄信号、一一〇%以上が赤信号だという。
九六年度の決算では、都道府県では赤信号はゼロだったが、黄信号は十九もあり、市町村にいたっては黄信号が千六百三十一と実に全国の自治体の半数に迫り、赤信号も五百八十七もあった。事態は年々悪化しており、九六年度の決算以後も、自治体の窮迫はさらに進んでいるとみられている。
財政危機の原因は、神奈川県が典型的だが、人件費とくに退職金支払いの負担と公共事業費の支出が目立つ。前者は、戦後大量に採用された団塊の世代が退職年齢に達したこともあるが、民間委託やアーバイトの採用などをうまく活用せず大量の人員を抱え込んだという政策の失敗があった。
後者の公共事業には自治体が自ら行う単独事業と、国の直轄事業および補助事業がある。政府は、一九九〇年代に入ってバブル崩壊による不況対策として、地方債の発行を奨励しつつ単独事業の執行を各自治体に迫った。それだけでなく、国の直轄事業や補助事業も大幅にふやした。見逃してならないのは、直轄事業にも地元負担金があるということである。
政府は、自治体の借金は地方交付税で面倒をみるといった。確かにハコ物などは二〇%程度の負担で建設できた。しかし、その二〇%が曲者で、数をふやしていくうちに、つもりつもって、自治体は現在の借金地獄に落ちて行った。そうした政府も批判されるべきだ、が、右肩上がりの経済を信じて、いや、ハブルが崩壊してからも、山のような公共事業を実施した自治体も責任は免れない。
ほとんど使われることのない文化ホール、超豪華な役所ビル、建物は立派だが展示物は貧弱な博物館などハコ物の数々、そして巨額の維持管理費をみると政策の失敗であることは明白だ。今後も自治体の危鵬が深化すれば、責任問題も浮上しそうだ。開発政策は首長や議会が先頭に立って推進してきた。これまでは開発を進めることは首長や議会のお手柄であった。その結果の破綻なのである。しかし、これを機会に、まず首長や議会の責任を追及する法的な整備を急ぐべきだ。責任を問われないために、多くの自治体で公共事業の暴走が依然として止まらないからだ。
2015年12月8日火曜日
軍事技術上もっとも注目されたもの
イラク軍の戦車の主力はソビエトの一九七二年制式のT72であったが、アメリカの最新式のMIには歯がただなかった。MIエイブラムズのエンジンはガスタービンであり、有効射程三〇〇〇メートルのT一五ミリ砲を装備しており、T72のご一〇ミリ砲では貫通できない装甲で覆われていた。空中戦ではアメリカの空中警戒管制システム(AWACS)が決定的な役割を果たした。
八〇〇キ口遠方の目標を識別し、六〇〇個の目標を探知し、そのうち二〇〇個を選択し追跡できるボーイングEセントリーが八機投入された。イラク空軍機は離陸すると同時に、セントリーによってすべて探知され、多国籍軍の戦闘機部隊に知らされ、そこにアメリカ、フランスなどの新鋭機が殺到した。五〇〇機を擁していたにもかかわらず、イラク空軍は一機も敵機を撃墜できなかった。
軍事技術上注目されたのは、飛来するミサイルを迎撃するために開発されたアメリカのパトリオットシステムの性能であった。イラクは射程五〇〇ないし六五〇キロ、弾頭重量七〇〇キログラムのソビエト製スカッドを、サウジアラビアに四一発、イスラエルに三八発撃ち込んだ。パトリオットーミサイルはスカッドの前方に打ち上げられ、至近距離で爆発し、その破片でスカッドを破壊しようとした。当時、アメリカ政府と国防省は、九〇%以上の撃墜率だと発表したが、それは嘘であった。
後の九三年付けの朝口新聞は、戦争当時イスラエルの国防相をつとめていたアレンスが、MITの研究チームに対して、「正確な統計はないが、迎撃成功数はきわめて少ない。実際無意味(なほどの数)だ」と言明していたと伝えた。レーガン時代のSDIでも、その研究開発の一部として、迎撃ミサイルの実験が四回口で成功したと政府が発表したのは、ソ連に対しては車事力を誇示し、アメリカ議会に対しては予算を獲得するための嘘であったと、ニューヨークタイムズが報道したと、九三年八月一九日の朝日新聞が書いていた。現往問題になっているTMD(地域防衛構想)の実効性もどれだけあるものか、疑わしい。
八〇〇キ口遠方の目標を識別し、六〇〇個の目標を探知し、そのうち二〇〇個を選択し追跡できるボーイングEセントリーが八機投入された。イラク空軍機は離陸すると同時に、セントリーによってすべて探知され、多国籍軍の戦闘機部隊に知らされ、そこにアメリカ、フランスなどの新鋭機が殺到した。五〇〇機を擁していたにもかかわらず、イラク空軍は一機も敵機を撃墜できなかった。
軍事技術上注目されたのは、飛来するミサイルを迎撃するために開発されたアメリカのパトリオットシステムの性能であった。イラクは射程五〇〇ないし六五〇キロ、弾頭重量七〇〇キログラムのソビエト製スカッドを、サウジアラビアに四一発、イスラエルに三八発撃ち込んだ。パトリオットーミサイルはスカッドの前方に打ち上げられ、至近距離で爆発し、その破片でスカッドを破壊しようとした。当時、アメリカ政府と国防省は、九〇%以上の撃墜率だと発表したが、それは嘘であった。
後の九三年付けの朝口新聞は、戦争当時イスラエルの国防相をつとめていたアレンスが、MITの研究チームに対して、「正確な統計はないが、迎撃成功数はきわめて少ない。実際無意味(なほどの数)だ」と言明していたと伝えた。レーガン時代のSDIでも、その研究開発の一部として、迎撃ミサイルの実験が四回口で成功したと政府が発表したのは、ソ連に対しては車事力を誇示し、アメリカ議会に対しては予算を獲得するための嘘であったと、ニューヨークタイムズが報道したと、九三年八月一九日の朝日新聞が書いていた。現往問題になっているTMD(地域防衛構想)の実効性もどれだけあるものか、疑わしい。
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